股関節の痛みが出た時の効果的なストレッチ|コラム|こころ整骨院|コラム

股関節の痛みが出た時の効果的なストレッチ

股関節

股関節が痛くなっても、筋肉の痛みならこのストレッチをすると、効果的なストレッチをまとめてみました。

股関節の基本的なストレッチ

股関節の痛みを解消する為の基本的なストレッチは2種類あります。
股関節の前側にある筋肉(大腰筋)と股関節の後ろ側を覆っている筋肉(大臀筋)です。

<股関節の前側の筋肉(腸腰筋)を伸ばす>

股関節の前面ストレッチ(腸腰筋ストレッチ)

1.椅子とバスタオルを用意します。図のように配置します。

2.椅子の上に片足を載せます。

3.載せた側の膝を曲げ、上半身を前に移動させます。

すると反対側の股関節の前側が伸びていきます。

なお、前もも(大腿)部分は椅子に当たっているのでバスタオルを間に挟みましょう。

4.伸びている側の手を腰に当て、背筋を伸ばします。
すると骨盤が立ちます。

5.椅子に乗っている側に上半身を動かし、より伸びる場所を探します。

6.その場所で15秒〜30秒ほど伸びている感覚を味わってください。

7.ご自分で行われる場合はバランスの為、反対側もストレッチして伸ばしてください。

腸腰筋とは

腸腰筋とは大腰筋と腸骨筋を合わせたものを指します。

①大腰筋は腰(腰椎)から股関節の前側を通り、太ももの内側(小結節)まで伸びている筋肉です。

②腸骨筋は骨盤の前面から股関節の前側を通り、太ももの内側(小結節)まで伸びている筋肉です。

この二つの筋肉は走行が似ているので、度々二つ合わせて腸腰筋と呼ばれています。

ちなみに、人体の中で股関節の前面を横切る筋肉はこの腸腰筋だけです。

また、股関節の痛みが出る多くのケースでは、この腸腰筋をうまく機能させることがポイントとなります。
それは日本人に多い骨格の問題をこの大腰筋がある程度カバーしてくれるからです。

股関節に不安のある方は腸腰筋のストレッチやトレーニングを行うと良いでしょう。


<股関節の後ろ側の筋肉(大臀筋)を伸ばす>

1.股関節の後面ストレッチ(大臀筋ストレッチ)

2.椅子を用意します。

3.深く腰をかけ、足を組みます。

4.体を丸めます。

5.体を捻ったり組んだ足の膝を床方向に押して一番伸びる感じがする場所を探します。

6.いい角度を見つけたらその場所で15秒〜30秒ほど伸びている感覚を味わってください。

7.ご自分で行われる場合はバランスを取る為、反対側もストレッチして伸ばしてください。


後ろにある筋肉は沢山あるのに何故大臀筋なのか

股関節の後面には沢山の筋肉があります。

しかし、大臀筋を股関節の後ろ側を伸ばす基本ストレッチにあげたのには二つの理由があります。

  1. 大臀筋が股関節後面の最大の筋肉だから 小筋は大筋が伸びないと伸びづらいので、まずは股関節の大きな筋肉である大臀筋を伸ばすのが先決なのです。
  2. どの股関節の後面にある筋肉のストレッチもよく似ているから 股関節の筋肉は、どの筋肉も骨盤から太ももについています。 ですから、後ろ側を伸ばしたいと思った時は微妙に違う程度でよく似たストレッチ動作になるのです。
つまり、股関節の後側は大臀筋をしっかり伸ばしておけば全体的に伸びてくるということになります。

股関節の外側が痛いときの効果的なストレッチ

股関節の外側が痛い時は場所によってストレッチを変えましょう。

1番が痛かった人<大腿筋膜張筋のストレッチ>

1.壁の横に立ち、壁に手を付きます。

2.壁に近い側の足を反対側の足の先に動かし足先を地面に当てます。

3.反対側の手を腰に当て、押します。

4.壁についた手で押し返して体を起こします。

5.いい角度を見つけたらその場所で15秒〜30秒ほど伸びている感覚を味わってください。

6.ご自分で行われる場合はバランスを取る為、反対側もストレッチして伸ばしてください。


2番が痛かった人<腰方形筋のストレッチ>

1.足を肩幅に広げ、伸ばしたい側の手を挙げ耳につけます。反対側の手は骨盤に当てます。

2.伸ばしたい側の手を反対側に倒していきます。

3.骨盤に当てた手をやや後ろ15度ぐらいの方向に押します。

4.伸びる場所を見つけたら深呼吸しましょう。

5.それを10回ほど繰り返します。

6.ご自分で行う場合はバランスを取る為、反対側もストレッチしてください。

3番が痛かった人<小殿筋の痛み>

歩いている際に股関節の痛みが出た方は荷物の持ち方に問題があったのかも知れません。
思い手さげ荷物を持って歩いていると持った手が上がります。

すると股関節にかかる負担がアンバランスになり、伸びる側と縮む側が出てきます。
この時に股関節の内側に痛みを感じる方が多いです。


<股関節の内側が痛い時のストレッチ(内転筋)>

1.平たい場所に立ち、腰に両手をあげます。

2.伸ばしたい側の足を開き腰を落としていきます。

3.少しつっぱりを感じたら伸ばしたい側の反対側に骨盤を押します。

4.伸ばしたい側の足を捻り、一番良い場所を探します。

5.いい角度を見つけたらその場所で15秒〜30秒ほど伸びている感覚を味わってください。

6.ご自分で行われる場合はバランスを取る為、反対側もストレッチして伸ばしてください。

捻り方で伸びる場所が変わりますので3方向ぐらいやって置く事をお勧めします。


※内転筋を傷める時ってどんな時?

上述した持ち方の問題のほかに、インナーマッスルの代表格である大腰筋や人体で最も 大きい大腿の前側にある大腿四頭筋がガチガチになっていると、大内転筋に負担がかかり傷めることがあります。

股関節の鼠径部(そけいぶ)の痛み

鼠径部(そけいぶ)に痛みが出ることもあります。

この痛みが出る時、筋肉が原因の場合は腹斜筋か恥骨筋の可能性が高いです。

股関節の内側が痛い時のストレッチが内転筋のストレッチですので、ここでは腹斜筋と恥骨筋のストレッチをお伝えします。


<鼠径部(そけいぶ)が痛い時の為に行うストレッチ(腹斜筋)>

1.肩幅に足を開いて立ちます。

2.両手を頭の上にあげ、手を組みます。

3.骨盤を前に出し、体を少し反らせます。

4.体を横に倒していきます。

5.伸びる場所を見つけたらそこで深呼吸します。

6.このまま15秒〜60秒ほどキープします。

7.ご自分で行われる場合はバランスを取る為、反対側もストレッチして伸ばして下さい。


<鼠径部(そけいぶ)が痛い時の為に行うストレッチ(恥骨筋)>

1.ベッドのような場所に腰掛けます。

2.伸ばしたい側の足をベッドの上に載せその足を後ろに引きます。

3.骨盤を立てます。

4.伸ばしてない側の手を骨盤にあて、横に押します。

5.伸びる場所を見つけたらそこで深呼吸します。

6.このまま15秒〜60秒ほどキープします。

7.ご自分で行われる場合はバランスを取る為、反対側もストレッチして伸ばして下さい。

※恥骨筋を傷める時ってどんな時?

オートバイや乗馬等の挟み込む動作をした際。

スポーツなどで体が大きく動く所をキープした際。

転倒などよろめいた際に体を支えようと力んだ際。

予防の為に股関節を柔らかくする為のストレッチ

骨盤が立てられていないと股関節の筋肉がうまく使えず、ガチガチになる事があります。

しっかり骨盤を立て、使える状態にしてストレッチしていきましょう。

1.壁を背に床にお尻をつけて座ります。

2.手をついてお尻を後ろに動かします。

3.壁に背を当て、腰を伸ばしていきます。すると骨盤が立ってきます。

4.そのまま足と腰を伸ばし、骨盤が立つ位置をキープします。それが簡単にできるようであれば、体を少し前に倒してください。

5.伸びる場所で15秒から30秒ほどキープし、何度か繰り返します。

そのほかのコラムはこちらをご覧ください

第一回コラム
そり腰
第二回コラム
骨盤
第三回コラム
骨盤矯正
第四回コラム
ぎっくり腰の治し方
第五回コラム
ぎっくり腰の原因と予防
第六回コラム
ぎっくり腰?ヘルニア?